【WCS2017】 SD環境考察①
この記事の概要
こんにちは、Lacquerです。
1月26日現在(実機でいうシーズン2初期にあたる)にて、
showdownのvgc2017におけるメジャー、環境の中心にいる、または個人的に強いと感じた並びやポケモンを挙げていく。
※飽くまでshowdownにおけるものなので、実機とは異なる点も多いかもしれません。ご了承ください
ご指摘やご意見等がある場合はコメント欄、またはTwitter(@LCQ_pkmn)の方にお願いします。
なお、紹介の順序に特別な意味はありません
最大の狙いは、ここで情報を整理してからメタを貼った構築を新たに作製すること
(今からshowdownでパーティを試運転したいが環境が分からない…という方向けにもいいかも、という記事です)
目次
※かなりの長文となっております、気になる所を拾ってお読みください
- その1 レヒレウインツルギ
- その2 シードカグヤ
- その3 ガブリアス
- その4 スカーフテテフ+ウインディ
- その5 耐久眼鏡テテフ
- その6 ギガイアス
- その7 ウツロイド
- その8 襷フェローチェ+飛行Zオドリドリ
- その9 Rキュウコン
- その10 Rベトベトン
- その11 カビゴン
- その12 コータス+ドレディア
- その13 ペリッパー+ゴルダック
- その14 コケコ
- その15 ポリゴンZ
- その16 クワガノン
- その17 追い風要員
考察
その1 レヒレウインツルギ
アローラダブルにおける草炎水の御三家
今最も流行っており、実際の所強い…
・レヒレ
アローラダブルにおける高い耐久値と優秀な耐性を誇り、水フェアリーという攻撃範囲の広さもまた優秀。上で述べた通り、s種族値が85なのでテテフとコケコのフィールドを対面から奪うことは容易。
①眼鏡型
②残飯型
この型だと瞑想、濁流、ムーンフォース、守るといった技構成のレヒレが多いが、Wolfeが大会で使用した威張るや癒しの波動を味方に撒いていくものも見かけるようになってきた。瞑想を積んで要塞化する型と味方のサポート型とで大きく役割が異なるのもまた残飯型の強みか
エモルガムで紹介された影響を受けて弱保レヒレが流行る可能性も…?
①ビートダウン型
持ち物:ハチマキ、炎Z、達人の帯
②コントロール型
持ち物:炎Z、オボン、体力半回復木の実
技:バークアウト、鬼火、燃え尽きる、熱風、吠える、朝の日差し、手助け、守る
大きく分けて型は上の2つだが、その中間の型も見かける。
エモルガムにチョッキ地ならしウインディで結果を出していた方の構築も載っていたためだろうか、sdでも個体数が増えてきている
草鋼という優秀な耐性の他にも、流行りのコケコ以外のカプ神を上からほぼ一撃で葬り去る性能を持つ。
109族という鋼タイプとしては珍しく速いところも優秀だが、この数値はRキュウコンと同じであり同速対決となる。
①チョッキ型
驚愕的な特殊耐久の低さを努力値配分とチョッキ、また元々の優秀な耐性を生かして補う
特殊方面からの突破は、通常のカミツルギに比べて面倒となっている
②襷型
環境に増えすぎたカミツルギ対策のため、あちこちから飛んでくる炎技を確実に1発は耐えていくため、行動保証の襷持ちがまた増え始めた印象。チョッキ型とは異なり守るが採用できる点もメリット
③スカーフ型
速い、とにかく速い。
フェローチェやスカーフテテフ、バイバニラ、Rキュウコンを上から叩いていく。あまり個体数が多くないため読まれ辛く、奇襲はうまくいきやすいが、環境的に一貫性の高くないタイプの技で拘ってしまう点、環境トップの一角であるウインディの威嚇で火力が削がれてしまう点がネックか
④草、格闘Z型
①と③の型の技構成は、
②と④の型の技構成は、
スマートホーン、リーフブレード、聖なる剣、見切り(守る)
となっている(以前の記事でも述べた通り、個人的にはスカーフ持ちの葉っぱカッターカミツルギを推してます)。
showdownにて見られるようになったこれへの対策の1つが
ファイアローは特性が弱体化したとはいえ、守るやZ技で反動を受けない等して、体力管理をしっかり行えば、優先度+1から追い風を張って巻き返すことが可能となるので優秀。
レヒレウインツルギ以外にも、ガブリアスに対してはウツロイドのめざパ氷、カプ神にはウツロイドのヘド爆、テッカグヤにはアローのフレドラといった形で、環境の中心にいるポケモン達の殆どに大きい打点をこの2体だけで用意できる。
その2 シードカグヤ
このシード型のテッカグヤは頻繁に見かける、というほどではない。しかし、少し前にこの型のカグヤを使ってvgcレート1位を取った海外勢がいたためか、使用が時々見られる印象。チョッキに比べた際のメリットは、守れるようになること、アクロバットというもう1つの強力なメインウェポンを得られること(仮想敵としてはオニシズクモ辺りか)、そしてRベトベトン等の叩き落とすによるダメージ量が減らせること。デメリットとしては、威嚇を受けた際に、この物理型テッカグヤの場合は手持ちに戻して下降した攻撃力の能力変化をリセットしたいところだが、そうするとシードの効果ごとリセットされてしまうこと。チョッキとは異なり、交換すると耐久値を維持できないのである。
その3 ガブリアス
技構成は地震と毒突き、守るまではほぼ確定。残りの一枠には主に岩雪崩や炎の牙、火炎放射、ドラゴンクロー、剣の舞、身代わりが入る
①地面Z型
地震をz技化することで環境に多いRベトベトンや威嚇ウインディを一撃で粉砕可能になる他、等倍相手に致命傷を与えることもできるようになる。味方が地震を無効にできないが撃ちたいといった時にも選択しやすい。環境にいるガブリアスの殆どはこの型。
AtkとSpeに極振りした型が最もメジャーだが、最速を保ちつつ耐久に努力値を割いた型も存在する
②スカーフ型
その4 スカーフテテフ+ウインディ
威嚇で相対的に耐久を補い、かつ強力なエスパー技(場合によっては手助け補正を掛けてさらに火力を上げてくる)で攻めてきたり、フェアリーと炎の広範囲に刺さるメインウェポンで押してくる並び。
その5 耐久眼鏡テテフ
これもまた、個体数は多くないが少しずつ見かけるようになった(硬さと火力、ダメージ計算の結果から判断しています)。
HPとDefに多くの努力値を割き、威嚇無しでカミツルギのスマートホーン確定耐え調整を施していることが多い、眼鏡型。HP252振り眼鏡レヒレと違うところとしては、フィールド補正が火力にかかる点と、カミツルギに一撃で葬られない点辺りか
正直、威嚇のウインディを丁寧に扱えば、そこまで耐久に振らなくても…と思うが、意表をつける点、フィールド補正の乗らないフェアリー技の火力が凄まじい点は優秀なのかもしれない
その6 ギガイアス
他天候パーティやトリックルームへのメタとして採用されることが多い。特性の砂起こしで自身の特殊耐久を大きく引き上げたり、相手の襷を潰したりと優秀。
持ち物としては岩Zや固い石、弱点保険などがメジャーか
その7 ウツロイド
固有の複合タイプ岩毒を持つUBのうちの1匹。上で述べたことと同じになってしまうが、
1.レヒレウインに対して強いこと
2.フィールドを変えてしまう、あるいは砂天候にすればスカーフテテフのサイキネを襷無しで耐えてから返り討ちにできること
から個体数が増え始めている。
基本形は襷持ちでパワージェム、ヘドロ爆弾、めざ氷、守る
また、エモルガムの影響を受けてなのか、スイッチトリパの始動要員として動く準速個体もちらほら…
その8 襷フェローチェ+飛行Zオドリドリ
襷の行動保証によりフェローチェはほぼ確実に蝶の舞を少なくとも一回はしてくる。
1ターン目にオドリドリは守るか、追い風をするか、Z暴風で殴ってくる。一度積んだ後のZ暴風の火力は凄まじく、等倍で通る相手ならほとんど一撃で持っていく
showdown上位勢でも使用者が何人か見られる。
また、アメリカのshowdown.vgc実況者のjack the battlerの影響からか、タイプ一致技を片方切り、冷凍ビームとめざ地を採用しているフェローチェ(個人的には変態型と揶揄していますw)が海外勢に使用されているのを散見
その9 Rキュウコン
天候要員が相手のパーティにいない時は先発に起用され、霰を降らしオーロラベールを張る。これによって確定数にズレを生じさせるのが非常に強力。相手のパーティに天候要員がいる場合は後出しからの天候上書き。
s種族値109から繰り出される吹雪はガブリアスを上から一撃で葬り去る。チョッキガブリアスでも大ダメージを与えていく。吹雪による凍り状態という運ゲーを相手に押し付けることもできてしまう。ただし、素の火力自体は大したことないので等倍相手にはしょっぱいダメージ。
その10 Rベトベトン
特性食いしん坊により体力を半回復する木の実をオボンの上位互換として使用可能になるため、非常に粘り強く戦える。毒悪の複合タイプも優秀で弱点は地面技のみ、そして環境の中心であるフェアリーに大ダメージを与えられる。
鬼火に弱い印象を受けるが、レヒレ環境なので以前に比べると有効的だとは言い難い。
基本の技構成は叩き落とす、毒突き、影打ち、守るだが、影打ちの枠に火炎放射を入れた個体も存在する。さらに少し珍しい所だと、封印を覚えた個体や鈍いで積んでくる個体。前者は相手にした時、味方が守れなくなるため、Z技を否応なしに受けなければならない。後者はトリックルームと合わせられると火力、耐久共にかなり厄介。
最大の天敵はやはりガブリアスであり、地面Z持ちからの攻撃で粉砕される場面を多々見かける
その11 カビゴン
特性食いしん坊により体力半回復木の実をオボンの上位互換として使えるポケモン、その2。
高い耐久指数を誇る他、のろいor腹太鼓による積みアタッカーとしての性能も優秀。
対トリックルームへの切り札として後続に控えさせておくプレーヤーは多い
積み技の他、リサイクルも使えるので要塞と化す、相手を詰ませることもできるが、叩き落とされた場合はリサイクル対象外となる
メインウェポンは恩返しや空元気、サブウェポンは10万馬力、噛み砕く辺り
その12 コータス+ドレディア
語ることは特にないレベルで有名な並び、その1。いわゆる晴れパーティ。使ってる人はあまり多くないが、それでも一定数は見る(showdown上位勢にも1人いるくらい)。
その13 ペリッパー+ゴルダック
語ることは特にないレベルで有名な並び、その2。いわゆる雨パーティ。ゴルダックの雨補正込みZドロポンの火力は恐ろしく、初手で厄介な相手片方を潰しつつ、ペリッパーで追い風を張ってゴルダックのすいすいが相手の追い風展開で誤魔化されるのを防ぐのが基本の動き。
その14 コケコ
久々の130族であり、かつ電気フェアリーという攻撃範囲が素晴らしい準伝説。そのスピードを武器に裏のポケモンの確定圏内まで削ったり、終盤の掃除役を受け持ったりする。
基本的には珠を持った臆病個体が多く、10万ボルト、マジカルシャイン、守るまでは確定。残りの一枠にボルトチェンジや放電、めざ氷、めざ炎(たまにいる)、挑発、フリーフォール等が入る。環境の中心にいるレヒレにはフィールド補正無しでは確定を取れないものの、大ダメージを負わせることができる。
チョッキ型の場合は、特殊技をメインに自然の怒りやボルトチェンジを覚えさせていることが多い。
持ち物は先程述べた珠やチョッキの他に、眼鏡やフェアリーZ(おそらくPaulの大会結果より流行り出した)、電気Z、カプZ、襷、そして稀にエレキシードやシュカの実、スカーフが見られる。
話は変わるが、vgcルールが始まった当初に流行ったコケコライチュウの並びはフィールド合戦によりライチュウのサーフテールを生かし辛いためかかなり見なくなってしまった。が、アローラガラガラやトゲデマルが減った現環境では一周回って強そうな気も____
その15 ポリゴンZ
特性の適応力と破壊光線により凄まじい火力を持つのがこのポケモン。
①スカーフ型
しょちゃん氏やセジュンにより、今ではかなり有名になってしまった型。上から邪魔な相手を等倍なら即座に消し炭と化す
②ノーマルZテクスチャー型
③珠持ち輪唱型
その際の輪唱の火力は破壊光線と同様、恐ろしい………
④トリックルーム要員ノーマルZ型
2つ目の地雷。選出の際に相手のパーティを見てトリパくさい、そしてトリル始動要員がポリゴンZ以外にいない場合は疑ってもいいかも
トリルを張った後はノーマルZ破壊光線で暴れてくる
その16 クワガノン
特性が浮遊、特攻種族値145のが目を引く虫・電機タイプ。
実はこのクワガノン、s操作技が豊富で3つある。糸を吐く、エレキネット、マッドショット。それぞれに長所短所があり、一概にどれが最も環境に多いとは言えないが、チョッキ型だとエレキネットかマッドショット。体力半回復木の実だと糸を吐くも視野に入る。
主に使われる攻撃技は、10万ボルトや放電、虫のさざめき、めざパ氷、エナジーボール。
環境に多いウインディが最大の天敵か
海外の地方大会にて珍しいとは言い難い頻度で見かけたり、海外のサイト、トレーナタワーに載っている構築記事の影響もあったりするためかshowdownでも最近はよく見かける。
その17 追い風要員
showdownでは実機以上に追い風展開が流行っており(飽くまで個人の感想です)、そのきっかけである初めてのsdレート1900overを成し遂げたバルジーナを中心に多くのパーティに組み込まれている。
たくまるさんが使用した後、Yoshiが大会で使い優勝したことでさらに人気が出てきたポケモン。
相手のトリックルーム展開を防ぐ挑発もある
持ち物の候補としては、最も環境に多そうなのがシード、そして食べ残しやオボン、体力半回復の木の実辺りか
・プテラ
タイプ一致で130族からの岩雪崩はなかなかの火力、かつ怯みの運ゲーを押し付けられる。
特性の負けん気により、環境の中心にいるウインディに対して大きく牽制できる点が最大の特徴。負けん気が発動しなくても元々の火力が高いため、自身が大きなダメージソースになれる。
先程述べた通り。飛行と炎の攻撃範囲は優秀で、挑発もある。持ち物としては飛行Zがメジャー
悪戯心により優先度付きで追い風を張れる。
襷とがむしゃらの組み合わせもなかなかだが、自然の力ベースのZ技も強い。
アローラダブルにおける追い風要員としては、地に足がついているためフィールドの影響を受けることができる、特に猫騙しによる妨害をサイコフィールドの力で受けずに済む点がかなり大きい、と個人的には感じている
大変長いメモを最後までお読みいただき、
ありがとうございました。