【VGC2021】スケアリーフェイスロンゲカグヤ | S12ダブルレート最終2003(51位), SDレート1993(1位)
はじめに
閲覧していただきありがとうございます!
Lacquer(@is26yk)と申します。なお未だにSwitchを購入できておりません……。
さて今回ご紹介するパーティは、
私がSDレート1位(1993)を達成した後、こげぱんさん(@kogepannachan)にお渡しし、S12最終日にダブルレート51位(2003)という成績を収めていただいたものです。
構築名『スケアリーフェイスロンゲカグヤ』は、パーティの軸にあたる、怖い顔(Scary Face)オーロンゲとテッカグヤの2匹に由来しています。
それでは本文へと移りますが、
私の構築記事は長くなりがちなので経緯を後半に回してパーティ紹介と個別解説から入ります。
戦績とSDテキスト
改めて、シーズン12ダブルはレート2003の最終51位でした!
— AKP┃こげぱん🍎 (@kogepannachan) 2020年12月1日
使ったのはLacquerさん(@is26yk )にいただいたカグヤロンゲです。
練習一切なしで回して勝てたのでめちゃくちゃ強かったです! pic.twitter.com/SOdKLNLf8V
SDレートの2000越えはできませんでしたが、ようやく1位に辿り着きました。強いプレイヤーが今回は特に多くてキツかったです😅 pic.twitter.com/yOiE6LKM4j
— Lacquer (@is26yk) 2020年11月29日
私に代わって実機レートで好成績を残してくださったこげぱんさんには本当に感謝しています!ありがとうございました🙇
本構築のSDテキストはこちらから(Link to Paste)。
構築紹介と解説
メインのダイマエースに珠CSカグヤを、ダイマも切れるサブアタッカーとしてランドと悪巧みミトムを、一般枠のアタッカーにウーラオスを、サポーターとしてロンゲとキッスを採用した構築です。
炎と電気タイプをランドやキッス、ミトムで牽制し、通りの良いカグヤの攻撃をロンゲの怖い顔と併せて上から通していくのが基本のコンセプト。
現SD環境には、バナコーポリ2やトルネウツロドラゴ 、ブリザポストリパ、レイスポスピッピ、レジロック入りが遍く存在し、上述のコンセプトが非常に刺さっていました。
元々、先攻でしかダイマックスを切れない欠陥品、弱保カグヤの反省から組み直しただけあって、相手の構築や試合の流れに柔軟に対応できるようなパーティに仕上げています。
その分、カグヤの攻撃をどのようにして、どのタイミングで通すか、ダイマをカグヤにそもそも切るべきか、そして欠伸や怖い顔をいつ誰に当てておくか。このような構想を選出段階から練っておく必要があるため、扱いには少々慣れが必要だと思います。
そのはずでしたが、こげぱんさんは即座に使いこなしてくれました!
最後に本構築の主な戦い方4つ(基本選出を兼ねます)に触れ、個別解説へと移りたいと思います。
- 初手に攻撃範囲の広いカグヤをロンゲと投げ、非ダイマ枠に集中することでビーストブーストをCに掛けてゆく(以下「BBC」と表記)。いわゆる先攻ダイマックスのパターンです。後発のウーラオスにジェットを重ねるとより一層強力
- 猫騙しロンゲ+ウーラオスを投げ、襷持ちや低耐久のポケモンを確実に倒して残数で差をつける。もしくは、裏のカグヤの確定圏内に落とし込むことで、後攻ダイマによるBBCを止められなくするパターン
- ロンゲ+欠伸キッスで相手の先攻ダイマを往なすことから入るパターン
- ロンゲ+キッス+ランドで序盤から中盤にかけてミトムの悪巧み展開をサポートするパターン
個別解説
Celesteela @ Life Orb
Ability: Beast Boost
Level: 50
EVs: 4 HP / 252 SpA / 252 Spe
Modest Nature
IVs: 0 Atk
- Flash Cannon
- Air Slash
- Meteor Beam
- Flamethrower
- C:
- 極振り
- HA(207-131)ダイマブリザポスにダイスチルが60.9~72.2%で確定2発
- HA(207-131)チョッキダイマブリザポスにダイスチルが41.5~49.0%
- 砂下のHA(187-121)ダイマレジロックにダイスチルが48.7~58.3%で乱数2発(96.5%)
- 177-151レヒレにダイスチル/ダイジェットが61.3~73.4%で確定2発
- HB特化(192-116)奇石ポリゴン2にダイスチル/ダイジェットが50.5~59.4%で確定2発
- HB(227-151)クレセリアにダイスチル/ダイジェットが48.0~57.3%で乱数2発(90.6%)
- CS(156-121)ダイマフシギバナにダイジェットが88.5~105.1%で乱数1発(31.3%)
- HC(177-91)コータスをダイジェットで確定1発
- CS(165-111)ダイマサンダーに+1ダイロックで乱数1発(87.5%)
- (202-119までの)ガオガエンをダイロックで確定1発
- HA(187-110)ダイマメタグロスにダイバーンが54.3~63.9%で確定2発
- H-B:
- 182ウーラオスの闇黒強打が59.0~69.9%
- 珠167ボルトロスのダイサンダー(威力130)がダイマックス時に75.1~88.7%で確定耐え
- 珠168エースバーンのキョダイカキュウがダイマックス時に乱数1発(62.5%)
- H-D:
- 珠167レジエレキのトランジスタ補正込み10万ボルトがダイマックス時に78.9~93.1%で確定耐え
- 磁石152レジエレキのトランジスタ補正込みボルトチェンジがダイマックス時に52.0~61.3%で確定2発
- 珠177サンダーのダイサンダー(威力130)がダイマックス時に81.2~95.4%で確定耐え
- S:
- 準速
- +1で最速100族抜き
- +2で最速フェローチェ抜き
- +3で最速レジエレキ抜き
CS特化の4ウェポン珠ダイマアタッカー。
広い攻撃範囲、無振りでもダイマックス中の堅牢さを実現できる優秀な耐性、BBCとダイジェットによる抜き性能。以上がテッカグヤの特徴です。ダイスチルのおかげで、ブリザポスやメタグロスといった物理ダイマアタッカーとの勝負に応じ易い点も強みです。
命の珠について。
上述の通り、鋼・飛行・岩・炎という攻撃範囲の広さから、自身が苦手とする炎タイプを含め、多くのポケモンの弱点を突けます。それゆえ、ダイマックスをしない一般枠を相手取る場合、バフ無しの状態からでも火力にはそう困りません。その一方で、ウーラオス等で仕留め損ねたポリ2、クレセといった高耐久ポケモンを崩し切れないジレンマも抱えていました。これを解決するのに最もベストだった持ち物が命の珠でした。オーロンゲやキッスの技枠が足りず、嘘泣きや手助けを採用していないことからも、珠の火力補正が適当だったと思います。
(1.2倍補正アイテムだと特定のタイプしか強化されませんし、拘り眼鏡や弱保だと立ち回りに支障をきたします)
苦手なものとしては、レジエレキによる終盤のスイープ、トリルコータスの噴火が挙げられます。また、ダイマターンを全て消費するとCとSが大きく上昇しているはずですが、技の火力が軒並み下がり岩技(メテオビーム)にも頼れなくなるため、カグヤへの過信は禁物です。
Landorus-Therian (M) @ Assault Vest
Ability: Intimidate
Level: 50
EVs: 132 HP / 116 Atk / 4 Def / 4 SpD / 252 Spe
Adamant Nature
- Earthquake
- Fly
- Rock Slide
- U-turn
- A:
- 11n
- ガオガエン(202-143)に-1ダブルダメ地震が38.6~45.5%
- ガオガエン(202-145まで)をダイアースで確定1発
- レヒレ(177-136)にダイアース/ダイジェットが61.0~71.8%
- CS(156-103)ダイマフシギバナにダイジェットが90.4~106.4%で乱数1発(43.8%)
- CS(166-105)ダイマサンダーにダイロックで確定2発
- H-B:
- 182ウーラオスの闇黒強打が63.0~74.6%
- 拘り鉢巻194ゴリランダーのフィールド補正込みグラススライダーが74.6~87.8%
- 194ゴリランダーのフィールド補正込みウッドハンマーが乱数1発(6.3%)
- 珠168エースバーンの-1キョダイカキュウがダイマ時に67.4~79.9%
- H-D:
- 珠167フシギバナのキョダイベンタツ(威力140)が63.0~75.1%
- 木炭150コータスのダブルダメ晴れ噴火が63.0~74.6%
- 161レヒレのダブルダメ濁流が46.4~54.1%で乱数2発(47.3%)
- 珠177サンダーのダイジェット(威力140)がダイマ時に33.4~39.8%
- S:
- 準速
- +1で最速ドラパ抜き
- +2で最速レジエレキ抜き
電気の一環を切れるほか、ランドもダイジェットを使えることから、カグヤを無理にダイマックスさせなくて済む、というメリットから採用しました。もちろん威嚇で敵の火力を削いだり、蜻蛉返りで自身の引き先にカグヤのバフを掛けたりする狙いもあります。
本構築におけるランドの立ち位置は、前回の構築『最遅バナスタン』のトゲキッス と似通っており、ダイマも切れるアタッカー兼サポーターといったところ。ランドを採用すると、構築がメインのダイマエースであるカグヤ一辺倒にならず、かつランドでも同じ動き(ダイジェット)が取れることから、構築としての動きに幅が広がるため、冒頭のような説明をしました。
突撃チョッキを持たせたのは、ダイマックスをランドに切らず、レヒレガエンを前にサイクルを回すケースの方が多いと睨んだため。仮にダイマを切る場合でも、晴れコータスやメテオビームウツロイド、ダイマサンダーを相手取ることが多かったので、チョッキは正解でした。
Urshifu-Gmax @ Focus Sash
Ability: Unseen Fist
Level: 50
EVs: 252 Atk / 4 SpD / 252 Spe
Jolly Nature
- Close Combat
- Wicked Blow
- Sucker Punch
- Detect
- A:
- S:
- 最速
確定急所の悪技と守る貫通が強力なウーラオス。序盤に強力な削りを入れることのみならず、終盤に弱った相手を倒し切ることも得意としています。また悪ウーラオスには、施行回数を確保し技を的確に撃ち分けてもらいたいという考えの下、襷を持たせました。
本構築において、ダイマドラパやグロス、ポリ2、クレセ、サマヨが重くなりがちなところを、ダイマックスを切ることなく1匹でカバーできます。(既述ではありますが)高耐久のポケモンはウーラオスで事前に削っておくと、死に出しのダイマアタッカーで貫けるようになるため、先発に採用することが比較的多め。その際、猫騙しオーロンゲと並べると一方的に相手の非ダイマ枠を殴っていくことができます。
レジエレキを筆頭に強力な電気準伝説や鋼タイプがひしめき合うVGC2021では、レンズキッスだらけの前ルールとは打って変わってフェアリー(ほぼレヒレのみ)が動き辛いです。そのため、闇黒強打の通りの良さに更に磨きが掛かったように感じます。また、ダイスチルを積んだ相手でも容易に突破できるため、グロス入りにも当然投げやすかったです。
Togekiss @ Wacan Berry
Ability: Super Luck
Level: 50
EVs: 180 HP / 4 Def / 100 SpA / 68 SpD / 156 Spe
Modest Nature
IVs: 0 Atk
- Dazzling Gleam
- Yawn
- Follow Me
- Protect
- C:
- 前回の構築『最遅バナスタン』のトゲキッスからほぼ流用した個体
- AS(164-95)ダイマドラパルトにダブルダメのマジカルシャインが35.4~42.7%
- H-B:
- 珠167ボルトロスのダイサンダー(威力130)をソクノ込みで75.4~89.6%
- 205メタグロスのアイアンヘッドが88.5~104.9%で乱数1発(25%)
- 珠172ドラパルトのダイホロウが77.6~91.8%
- H-D:
- 珠167フシギバナのヘドロ爆弾/ダイアシッドが82.5~99.5%で確定耐え
- 珠177サンダーのダイサンダー(威力130)を確定耐え
- 拘り眼鏡167レジエレキのトランジスタ補正込み10万ボルトが72.7~85.8%で確定耐え
- 磁石167レジエレキのトランジスタ補正込みダイサンダー(威力130)がソクノ込みで83.6~98.9%
- 珠156レジエレキのトランジスタ補正込みダイサンダー(威力130)がソクノ込みで83.1~97.8%
- 拘り眼鏡150コータスの晴れ補正込みダブルダメ噴火で82.0~96.7%
- S:
- +1で最速111族抜き
ダイマ候補(カグヤとミトム、ランド)への闇黒強打の一貫を切りつつ、ウーラオスをダイマックス無しで襷まで削れる枠が欲しかったことから、トゲキッスの採用に至りました。
同じような役割を果たせるモロバレルとの違いは、フシギバナに干渉できることです。これにより、ポリバナコータスのトリル展開を止めた後、こちらのダイジェットを通しやすくなります(それゆえロンゲ同様、珠バナのアシッドを確定耐えする調整を施しています)。
欠伸について。
当初は手助けを採用していました。しかしソクノの実を持たせると、電気複合タイプのサンダーやボルトロスを含む浮いているメジャーなダイマ枠に対し、欠伸を不意に刺せるようになるのでは、と考えて技を変更しました。実際に回したところ、ロンゲの猫騙しやカグヤのダイスチル、ランドのダイアースと合わせて施行回数を稼げることが多かったため、非常にオススメです。
Rotom-Wash @ Sitrus Berry
Ability: Levitate
Level: 50
EVs: 236 HP / 4 Def / 36 SpA / 4 SpD / 228 Spe
Modest Nature
IVs: 0 Atk
- Thunderbolt
- Hydro Pump
- Nasty Plot
- Protect
- C:
- 11n
- HC(177-151)レヒレに10万ボルトが55.4~65.5%
- H-B:
- H-D:
- 拘り眼鏡152レジエレキのトランジスタ補正込み10万ボルトが87.1~103.2%で乱数1発(18.8%)
- 珠167レジエレキのトランジスタ補正込み10万ボルトが83.9~98.7%
- 161レヒレのムーンフォースが43.2~52.3%
- S:
- +1で最速130族抜き
今作の補完枠ゆえ手短に済ませます。
欲しかった要素としては、ダイマックス枠になれる、水技・飛行技の一貫を切れる、レヒレに抜群が取れる、(万が一トリルを通された場合)晴れコータスやツンデツンデにカウンターとなる、積み技を覚え高耐久のポケモンに競り勝てること。これら全てを満たすポケモンはミトムくらいでした。
SD上位で増えつつあったヒードラン入りのスタンパに強かった反面、環境に多いゴリランダーに一撃で屠られるのは少々癪でした。しかし逆に言えば、ゴリランダーを選出誘導し、BBCの引き金にし易くなるとも言えるため、詰まるところ一長一短です。
Grimmsnarl (M) @ Babiri Berry
Ability: Prankster
Level: 50
EVs: 228 HP / 4 Atk / 60 Def / 204 SpD / 12 Spe
Careful Nature
- Spirit Break
- Fake Out
- Taunt
- Scary Face
- H-B:
- 205メタグロスのダイスチル(威力130)をリリバ込みで81.4~96.5%
- 珠168エースバーンの一致補正込みダイスチルがリリバ込みで乱数1発(18.8%)
- 鉢巻194ゴリランダーのグラスフィールド補正込みグラススライダーが80.4~95.5%で確定耐え
- H-D:
- 珠167フシギバナのヘドロ爆弾/ダイアシッドが83.4~99.5%で確定耐え
- 珠200ヒードランのダイスチル(威力130)がリリバ込みで72.4~86.4%
- 161レヒレのムーンフォースが66.3~78.4%
- 拘り眼鏡150コータスの晴れ補正込みダブルダメ噴火が80.4~95.5%
- S:
- +2で最速ウーラオス抜き
シン・ライチュウ(詳しくは構築経緯で)。
本構築の強さを底上げする存在であり、他5匹どのポケモンと一緒に投げたとしても、先発の役割をしっかり果たしてくれました。また、専用技のソウルクラッシュは相手のCを必ず下げることから、テッカグヤのやや不安なD方面をカバーしてくれます。
私が思うオーロンゲ最大の強みは、想像以上に場持ちが良く、そこから何度も優れたサポート機能を発揮してくれることの2つ。以下、順を追って説明します。
ロンゲの「場持ちの良さ」は、H種族値の高さ(95)と優秀なタイプ相性に起因しています。特に後者につきましては、強力な悪技である闇黒強打を1/4に抑え込めるほか、弱点が毒・鋼・フェアリーの3つに限られます。環境で見かける毒技最大打点と言えば、珠167フシギバナのヘドロ爆弾/ダイアシッドです。これを確定で耐えるよう調整すれば、リリバ込みで全タイプの攻撃を襷無しで大抵1発は耐えることが可能となります。
オーロンゲの「優秀なサポート」とは猫騙しと、悪戯心により先制で繰り出せる豊富な補助技を指します。特にオーロンゲの猫騙しは(本記事投稿時点で)読まれ辛く、初手で突っ張ってきやすいレジエレキや襷ウーラオス、守れない高耐久ポケモン等に刺さりますし、味方のウーラオスや欠伸キッス、ダイマカグヤのBBCとも非常に良く噛み合いました。
挑発と怖い顔について。
ダイジェット以外にまともなS操作手段が無い本構築では、トリルや葉緑素フシギバナが必然と重くなるため、ケアが効く補助技として優先的に選んだ。といった流れです。
「挑発」は、トリルの起動やバナの眠り粉、バレルの胞子、レヒレの瞑想、レイスポスの鬼火、トルネによる2度目の追い風を防ぐために採用しました。仮にトリルを決められたとしても、バレルの胞子やサマヨールの痛み分けを先制して止められるため、相手のダイマエースが動き出すまでの準備に繋げられる場面も多々ありました。
「怖い顔」は、元々使用していたライチュウのエレキネット・ほっぺすりすりに代わる技として採用しました。ダイジェットで敵に競り勝ちやすくなったり、縛り関係を不意に逆転させたり、味方に向かって撃つことでトリルに対応したりと、トリッキーで大変優れた補助技だと思います。
構築経緯
トルネグロスから学んだこと
新環境のことがよく分からず、運用方法が明瞭なRisingさん(@Ripex_)の『トルネグロスグッドスタッフ 』および『先のレジエレキを珠サンダーに置き変えたパーティ』に飛び付いたのがロンゲカグヤの起源です。件の構築を使い、(大したことではありませんが)気付いたことを少しばかり列挙します。
- 弱点が少なく耐久値の高いポケモンをダイマックスさせて動かすと、相手のダイマエースとも張り合い易く運用が楽
- ダイマ枠の弱保を能動的に発動させ、等倍相手にもゴリ押しするのがやはり定石
- トリル以外のS操作手段を複数持たせるのがシンプルに強い
- 襷ウーラオスが破格の性能で前ルールよりも生き生きとしている
ライカグヤとの出会いを通して
『トルネグロス』を一週間ほど回し、限界を感じた頃、先の気付きを活かせる並びを探し始めます。そして辿り着いたのが、SDの某チャットルーム開催のトーナメントで戦った次の構築(以下『ライカグヤ』と表記)でした。
『ライカグヤ』は、弱保起動側のトルネロスをライチュウに、弱保発動側のメタグロスをテッカグヤに差し替えた並びであり、概ね同じような特徴を備えています。
※ソクノキッスは私が原案のウルガモスと即席で入れ替えたもの。ガモスより場持ちが良いだけでなく、カグヤを指で守りつつ、マジカルフレイムで重めのナットレイを倒す仕事をこなしてくれました。
ライカグヤの時点でSD1位(レート1969)を捉えることができたのですが、次のような課題やアタッカーカグヤの強みに気付いたため、更に改良することを目指しました。
- カグヤを宿り木残飯型と思って悠長に構えるプレイヤーが存在
- グロス同様、ダイスチルで固くなれるだけでなくダイジェットも撃てる。このことから、ダイマックスが切れた後でもウーラオスに縛られにくく、上昇したBの高さを活かせる
- ライチャウがS操作技を2つ(エレキネットとほっぺすりすり)駆使するため、隣のカグヤがジェット込みでスピーディーに動ける
- ライチュウの避雷針のおかげで電気技に怯むことなく、鋼・飛行・岩の打点を通せる。更に、ダイマを切らない炎タイプをカグヤが対面で落とせることから、総じてカグヤの弱点が実質存在しない
- ライチュウ側に物理ダイジェットが一貫するため、味方ボルチェンの選択を躊躇しがち
- ライカグヤはほぼ先発限定の並びであり、2試合目以降対策されて負けに繋がりやすい
- 初手に投げられるポリバナが止められない
- 鋼タイプがやや重くカグヤから終盤手が出せないのが惜しい
- 保険が下りないと初動の火力が微妙に足りない。それゆえ、ライチュウが妨害されたり、ボルトに上からジェットを重ねられたりすると非常に苦しい
- 仮に弱保無しでもBBCさえ発動すればカグヤの突破力に期待できるように
アレンジへ。各メンバーの採用理由
上記の気付きから、テッカグヤを柔軟に動かせる珠4ウェポン型へとすぐに変更。その結果、残りの課題を解決しつつ、珠カグヤを中心にしたパーティへと組み直したいと思うようになりました。
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ウーラオスとトゲキッスは珠カグヤとも相性が良く、回していて違和感が無かったため引き続き採用。ただし、ダイジェット使いを前に一撃で散るウーラオスはやはり弱かったので、襷をライチュウから譲ることに。この時、ライチュウをパーティから外すことを決めます。
弱点保険を起動させる以外のライチュウの強みと言えば、電気単体技を吸える、猫騙し、S操作の3つ。さすがに避雷針の役割はソクノキッスに譲るとして、後者2つに関しては、新しく採用するポケモンにカバーさせたいと考えていました。
襷無しで安定感のある猫騙し使い____思い付いたポケモンがオーロンゲとガルーラでした。ここからオーロンゲを選んだ理由ですが、その決め手が嘘泣きと悪戯心+怖い顔。嘘泣きはカグヤの弱保を擬似的に再現し、BBCの起動までサポートできます(怖い顔の強みは個別解説で既に述べた通り)。また、メタグロスを始め、ダイスチルが飛んできやすい環境の中でもオーロンゲの行動回数を増やすことが強いと睨み、リリバの実を持たせました。
※この後、嘘泣きに頼らずとも珠の補正で充分だと感じたほか、ポリバナコータスのトリルと眠り粉がウザ過ぎたため、嘘泣きが挑発に変わります。
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残りのウツロイドとゴリランダーですが、この2匹こそ物理ダイジェットが重く感じる最大の原因になっていると考えました。そこで、負けん気ボルトロスにはキッスの欠伸を、相手の霊獣ランドにはこちらも霊獣ランドの威嚇を、飛行耐性かつ対レヒレとしてウォッシュロトムを当てるため、それぞれ順に採用していきました。
おわりに
最後の学生時代ということもあり、
「久々に公式の成績を引っ提げてブログを更新したい」
と思っていました。そんな中、こげぱんさんの快諾とプレイングのおかげで願いを叶えることができました。感謝しきれません……!
来年からは社会人なので適度にポケモンをやっていければ、と思います。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。